腰背部筋の可動範囲低下が腰痛の第一歩です。
人間の動作は関節を動かすこと、つまり関節運動にほかなりません。
どの関節も筋肉によって動かされています。
筋肉と言えば筋力ばかりを考えがちですが、筋肉の最も重要な仕事は関節の動く範囲をどの程度にさせ、またどのように動かすかです。
痛みは筋肉の働ける範囲が狭まることがそもそもの発症背景であり、筋力の低下が大きな要素ではありません。

腰の痛みは同じ痛みがそのまま継続し続けるより、強い痛みが出ても何日かである程度は治まり、何ヶ月かするとまた痛みが出てくる、の繰り返しが殆どです。
しかし、何度も繰り返すうちに足にシビレが出てきたり、以前より回復に時間がかかるようになったりと徐々に状態が悪くなります。
普通、腰の痛みが出ると人は自然に腰をかばいます。
これは腰を支える筋肉を休息させることになり、その結果、一時的に腰痛が緩和されます。
しかし、繰り返し腰痛の段階になると、休息による自然な緩和に頼るのは次に深刻な痛みを招く危険が高まります。

この段階になると、骨盤を動かす筋肉と背骨を支える筋肉の力の伝達や動きの連携を円滑にし、負担の軽減をしなければなりません。

例えば、人が真っすぐ立っている時、骨盤は斜めに傾いています。しかし、イスに座る時、この骨盤は水平になります。
また、同じように背骨の曲がりも変化します。立っている時は前方に弯曲していますが座ると真っすぐになります。
この姿勢と状態は周りの筋肉が支えています。
このように骨盤も背骨も運動骨で、その運動は全て筋肉が行っています。この連携がうまく行かなくなって困るケースは、イスに座ろうとする時に腰に痛みが出る人、逆にイスから立つ時、腰がすんなり伸びない人などが典型的です。これは骨盤の回転変化や背骨の伸展、弯曲変化が姿勢についていけない状態を現しており、それが筋肉に不必要な負担をかけ、何かの原因が加わると腰に痛みを出します。

このような単純に筋肉連携が阻害されている場合もあれば、膝関節や股関節など他の大関節と力の連携がうまく行われていない場合など、いろいろなケースがあります。
膝や股関節に痛みのある方が腰痛を多発させるのはこのためです。

BASE・PNFでは、腰痛の原因である動作連係軸のズレを短期で整合しながら筋肉の働ける範囲を早期に回復させます。